上司にプロポーズされて困ってます


けれど、それは致し方ないだろう。

誰が?

私が?

結婚?

「はーーー!?結婚!?」

これはもう、叫ばずにはいられない。

目の前にいるのが上司とか、ここが社内とか、どうでもいい。

「私が結婚!?えーーー!?」

叫ぶ私を課長は驚きの表情で見下ろしている。

あまりにも大きな声を出してしまったことに気づき、両手でパッと口を覆った。

でも、よくよく考えれば、ここは防音バッチリの会議室。

外には決して声は漏れない。

ホッと胸を撫で下ろし、口から両手を外した。

「あのっ、私が結婚って、それはどういう!?」

詰め寄る私に、今度は課長が一歩後退した。

「さっき、ウチの部下たちが柴本さんが結婚すると言っていたが……」

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