きっと夢で終わらない
ホームに立つたび、構内アナウンスが入るたび、電車の気配を感じるたび、何度も何度も、もう一度飛び込むことを考えた。
朝登校するときも、夕方に帰るときにも。

一歩踏み出せば自由になれる。

そう思うのに、でも、できなかった。
死にたくないわけじゃない。
できれば今すぐにでも消えてしまいたい。

でも私の決心が、本当にあの出来事を機に折られてしまって、諦めつつもあった。
また失敗したら、私は死ぬことも許されないのではと。
もしもそうなってしまったら、今度こそ、どうにかなってしまいそうだった。

同じ路線である以上、弘海先輩と出くわす可能性がないとは言い切れない。
どこかで見られていて、また阻止されたら、今度は大声で罵るだろう。
制御不能なほどに心が乱れて、人目も構わず泣き出すかもしれない。

そういうまた別の恐怖に襲われて、今日も腰が引けてしまった。
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