華実ちゃんの最期の願い
「いや〜おめでたいよね♡ねっ、照屋。」
「ガムテで口塞ぐぞ??」
照屋遥が槇原くんに向かって構える。
その構えが絶妙にダサい。
「…………放送室いかなきゃ。
今すぐにでも誤解を……。」
フラフラと教室の扉に向かう私の手を照屋遥が掴む。
「…ん?なに離して…「いやいやいや、馬鹿か。そんなことしたら全校中に流れるじゃないか!変に噂が広まって俺が振られたなんて話にでもなったら」
「はぁあ!?それじゃあ、どうすんのさぁ。
照屋遥と噂話になるくらいなら槇原くんとなった方が何千倍もましっ!!」
「それじゃあ、俺が槇原に取られたみたいになるだろ!?」
「あんたより槇原くんの方がずっと幸せですぅ!!」
はぁはぁと私も照屋遥も息切れをしていた。
てかなんでこんな話に……
「まぁまぁ、落ちついて。なぜこの状況になったかゆっくり説明してあげるね。」
まるでテレパシーでも使ったように淡々と槇原くんは、話始めた。