ストーカーに溺愛されても嬉しくないんですが。
「あれー?君、もしかして新(あらた)の彼女のつゆちゃん?」
最後のクラスに背を向けようとしたら、後ろからそんな声をかけられた。
「ちょ、ちょ、つゆちゃんでしょ?無視しないでよー!」
別に無視したわけではなく、わたしに話しかけたと思わなかったから去ろうとしただけだ。
たしかにわたしの名前はつゆだが、
わたしのことをつゆちゃんなんて呼ぶ知り合いの3年生なんていないから。
「やっぱりつゆちゃんじゃん!新から写真見せてもらったよー!」
「...はい?」
まったく理解できない。
なにを言ってるんだ?この茶髪の先輩は。