僕と暮らしてくれませんか
「ありがとう。

でも、今更それは無理だよ。

俺は小日向彗の方が良かったって思ってるもの。

ごめんな。」

「えぇ、えぇ、そうでございましょう。

ですが、彗様。

あなたが愛されているのはこちらですよ。」

そう言って中村さんは笑った。

あぁ、クビにしたらごめんな。

その時は次は俺がどうにかするから。

中村さん、ありがとう。

心の中で呟いた。

「いつか、御礼します。」

「…わかりました。

楽しみにしております。」

俺は荷物を持つ。

「いってらっしゃいませ。」

その言葉を最後に俺は少しのたびに出た。
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