夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】

「私の願いは、たった一つだ。
ヴァロン君《愛おしい人》と一緒に、幸せそうに微笑むお前を、もう一度見せておくれ」

私の身勝手なワガママを、自分の願いでもあるのだと言ってくれた。

嬉しくて、幸せで……。
でも、申し訳なくて……。
我慢が出来なくなった私は子供に戻ったように、泣きじゃくった。

「心配せんでも、私はまだまだくたばったりせんよ。……大丈夫。大丈夫だ」

大丈夫、大丈夫……。
私にだけではなく自分に言い聞かせているかのような、その祈りにも似た言葉が静かな秋の夜に消えて行く。


神様。
私と彼がこの世界で出逢って、恋に落ちた事は間違いではありませんか?

何度何度すれ違っても、私と彼が再び同じ道を歩める未来は……きますか?

分からないこれからが"未来"というけれど、私は今、たまらなく未来が知りたいです。
彼と別れてから流した涙が、いつか大地を潤して輝く日が来るのでしょうか?


私の心の問いかけの答えを、夜空に浮かぶ満月がだけが知っているかのように、白金色に輝いて見降ろしていた。


【いつも夢の言葉を読んで下さりありがとうございます(^^)
来週は勤め先がイベントで忙しい為、次回更新は6月28日(金)を予定しております。何卒ご理解の上、よろしくお願い致しますm(_ _)m】
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