夢の言葉と約束の翼(中)【夢の言葉続編⑥】
「お見合い当日。『貴女と結婚する気はない』と告げると……」
『貴方は私の事を何も知らないでしょう?
知りもしないうちから、そんな悲しい事言わないで下さい』
『今日をきっかけに、互いを知ってから答えを出すのも……遅くはないと思います。
この世界にいるたくさんの人の中から、私達は出逢えたんです。その、限られた出逢いの奇跡を大切にしましょう?』
お祖母様はそう言って、微笑んで返したそうだ。
「……それがきっかけで、その姿に一目惚れ。結局、それからひと月も経たないうちに結婚を決めたよ」
アハハ、と照れ臭そうに笑うお祖父様の姿に、私も思わずクスッと笑顔になった。
すると、立ち上がったお祖父様が私の頰にそっと触れて見つめてくる。
「……お前は本当に、妻《あいつ》 に似ている。だから私は、お前にもいつも微笑っていてほしい」
愛おしい。大切。
その手からも、瞳からも、声からも、そんな感情が伝わってくる。