いじわるな藍川くんの愛が足りない


「...アンタ、俺のストーカーなわけ?」


今日の放課後、さっそく第一回目の委員会がある。


美化委員会は理科室で行われる。


彼とふたりで向かうなんてもってのほかのため、

わたしはそそくさと理科室に足を運んだ。


階段をのぼっていると、後ろからそんな声をかけられた。


振り向かなくてもだれかなんてすぐにわかった。わかってしまった。


「ちがうから!

ジャンケンに負けただけだし、カナちゃんが美化委員はできないから無条件にわたしがなっただけ...!」


わたしは振り向いて、彼にきっぱりとそう言った。


怪訝そうに横目でわたしを見る...藍川くん。

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