冷たい指切り ~窓越しの思い~
そっと両手を広げて…………
彼女を抱きしめた。
「ひっそり恋をするなら………二人でしようか?
隠さないといけない恋だから………楽しいことばかりじゃないよ?
ひっそり、こっそり……………
二人で恋をしていこう。」
俺の胸に抱いた小さな体は…………
先程の凛とした態度とは違い………か弱く震えていた。
これが彼女の決意の表れだったんだろう。
自分を奮い立たせて、誠意一杯立っていたはずだ。
もういい。
もう無理をしなくていいから…………
ゆっくり肩の力を抜いて欲しい。
これからは、俺がしっかり立って…………支えていくから。
髪にそっと、唇で触れてみた。
上を向いた彼女の唇に…………
今度はそっと…………同じ唇で触れた。
キスとも呼べない……………微かなふれあい。
「ここにキスをするのは………1年と半年。
伊藤さんが、ここを卒業する時にね。
それまでは………俺が君を守るから。
だから………ひっそり恋をしようね。」
涙を流す彼女の体を………もう一度だけ強く抱きしめた。
これで終わり。
次に触れるのは………………卒業してから……。
このドアを出た瞬間から……
彼女を守るためのウソが始まる………………。
好きだから………触れあわない。
ガラス越しの恋。
彼女を抱きしめた。
「ひっそり恋をするなら………二人でしようか?
隠さないといけない恋だから………楽しいことばかりじゃないよ?
ひっそり、こっそり……………
二人で恋をしていこう。」
俺の胸に抱いた小さな体は…………
先程の凛とした態度とは違い………か弱く震えていた。
これが彼女の決意の表れだったんだろう。
自分を奮い立たせて、誠意一杯立っていたはずだ。
もういい。
もう無理をしなくていいから…………
ゆっくり肩の力を抜いて欲しい。
これからは、俺がしっかり立って…………支えていくから。
髪にそっと、唇で触れてみた。
上を向いた彼女の唇に…………
今度はそっと…………同じ唇で触れた。
キスとも呼べない……………微かなふれあい。
「ここにキスをするのは………1年と半年。
伊藤さんが、ここを卒業する時にね。
それまでは………俺が君を守るから。
だから………ひっそり恋をしようね。」
涙を流す彼女の体を………もう一度だけ強く抱きしめた。
これで終わり。
次に触れるのは………………卒業してから……。
このドアを出た瞬間から……
彼女を守るためのウソが始まる………………。
好きだから………触れあわない。
ガラス越しの恋。


