残念系お嬢様の日常
まさかの恋愛フラグ

意外な訪問者




景人の任務が終わり、八月中旬の補習をぼっちで受けていた。

この日も午前中で終わり、冷房の効いた教室でまったりしつつ、スケジュール帳を開く。



「……真っ白だ」


夏なのに、予定がナッシング。

ごきげんよう。寂しい令嬢、雲類鷲 真莉亜です。


補習のせいで家族旅行にも行けず(自業自得)、今のところお菓子の家づくりがこの夏いちばんのビックイベントだった。


夏ってさ、もっとなにかあるものだよね?

ひと夏のアバンチュールとかさ、お嬢様らしく優雅にバカンスとか、浴衣着て花火を見ながら手が触れ合ってキャッ!はい、相手がいないです。


思ってたんだけど、私ってモテないんじゃないの!?




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