3年経ってしまった、消せない話
またしても即答。なんでこうも噛み合わないんだ。


「ねえ流兄」


今度は由生から声をかけてきた。どうやら言いたい事があったらしい。


「明日は彼女とデート?」


そんな事を聞かれて、驚いた。そして咽た。

由生が大丈夫?と聞きながらもさすってくれた。


「なんでそんな事聞くんだよ?」

「クリスマスは恋人とデート、でしょう?」


確かに約束はしていた。

そしてさっき断りのメールを入れた…なんて言える訳がない。


「その状態じゃ無理…か」


分かりきっている事を言うなよ。少しイライラした。
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