3年経ってしまった、消せない話
嘘のようかもしれないけれど、兄は少しだけ元気を取り戻していた。

1日でも長く一緒に生きていれば、

もしかしたら不治の病が治る薬も出来るかもしれない。

今は無理だといわれているし、

すぐには出来るような物でもないけれど信じていればきっと出来る。

信じて共に生きる事が長生きに繋がるんじゃないかって、

気付けばそう思うようになっていた。

願いは誰かに叶えてもらう事ではない。

沢山の自分の力と少しの人の力で願いは叶っている。

それが、妖精から学んだ事。

いつかその妖精との出来事と話を誰かに広めようと思う。

今日も私は生きる。兄と共に。

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