雨が降る 黄昏時と夜のこと
お仕置きと言い出したあたりから、小沼くんはとても悪どい顔をしていて、それは見たことのないものだった。年数分の正座とかだったらきつい。座った太ももの上に重石を乗せられたらどうしよう……いやでも、恨み辛みを昇華してもらわなければいけないし疎遠になるのは絶対に嫌だ。
まあ、お仕置きは甘んじてお受けしよう。小沼くんがいなくならなければ、それで。
転勤なんてなくなればいいのにと呟くと、悪どい顔で寂しいのかと詰め寄られ、一番近い隣県の支社だから会うのに支障はないのだと安心させられる。
悪どい顔をした小沼くんは、時折それが綻んで笑顔にもなる。なんだか嬉しそうだ。共に過ごすときが増えるということは、きっとこういう部分も私はもっと知ることとなる。
けど、それは幸せなこと。
――END――


