常盤の娘
純花はピクリと肩を震わせた。覚えていた。もうそれは鮮明に。なぜなら純花にとって、彼との高校時代の思い出は夜中ふいに思い出されてはあまりの恥ずかしさに布団に顔をうずめて思わず叫んでしまいたくなるようなもの、そう黒歴史なのだ。ここで頷けば、見合いの会話のネタが、純花の黒歴史になるのは必至。よしこの場は忘れた忘れた忘れたで乗り切ろう。そうと決めた純花はふるふるとかぶりを振った。
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