42歳 主婦 旦那様に片思い中【佳作受賞】
車だから、ノンアルコールワインとコース料理を楽しんだ。

全て純ちゃんが、予約の時に頼んでおいてくれた。

「おいしいね。」

パクパク食べる私を純ちゃんは優しい目で見てる。

「ん? 何?」

視線が気になって尋ねると、

「咲笑、幸せそうに食べるなって思って。」

と純ちゃんが微笑む。

「だって幸せだもん。」

純ちゃんと2人きりでデートなんて12年ぶりなんだよ。

「はぁー、お腹いっぱい!」

ボリューム満点のコース料理は、お腹いっぱいで少し苦しいくらい。

デート代は純ちゃんがなけなしのお小遣いから払ってくれた。

嬉しい!

これ! これがして欲しかったの。
私のために頑張ってくれる所を見たかったの。

でも、きっとこれ、ティッシュケースより高かったよね?

純ちゃん、お小遣い、大丈夫かなぁ?
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