極上恋慕~エリート専務はケダモノでした

「永縞さん、いかがされましたか?」
「なんでもないよ、気にしないで」

 彼の秘書である宮前舞帆(みやまえまほ)は、気配りができて観察力のある社員だ。
 案件を多く成功させてきた自負もあるし、コンサルとしての経験も十分あったので不安はなく、秘書は不要だと社長に話したことがあった。しかし、多忙になるから付けさせてほしいと言われ、渋々受け入れた経緯がある。

 だけど、今となっては彼女なしでは仕事の進捗や成功にも違いがあったと思う。
 かと言って、恋愛相談などできるはずもなく、環はいつもと変わらぬ態度を返すに留めようとした。


「ちなみに、最近女の子が喜ぶ店ってどこか知ってる?」

 29歳の万佑と同い年の彼女なら、きっといい情報を握っていそうだ。
 そう思ったら、聞いておかない手はないと思ったのだ。

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