同期以上、彼氏未満
休み明けは、なんだか仕事が手につかず、フワフワした感じだ。


「恵、なんかさ、今日は倍疲れた」


「詩織もかー、私もなんか調子狂う」


「そうだ恵、おみやげありがとね」


「ううん、目新しいものじゃなくてごめん」


「そんなことないって、あそこのフィナンシェすごい美味しいし」


食品工場で実際にライン作業をするのも慣れてきて、来月からは工場を管理する側の研修が始まる。


白衣とも、もうすぐオサラバだ。


大学の時とはまるで違う場所で生活していくうちに、大学の同級生とも疎遠になっていく。


大学に入った時も、そうだった。


同じ高校から進学した人が誰もいなかったっていうのもあるけど、高校の同級生にはなかなか連絡とらなくなった。


環境が変わるたびに、脱皮するようにそれまでの人間関係を捨てていくようで、これが大人になっていくってことなら、あんまり嬉しくない。


みんな、そうやって大人になっていってるのかな。


「恵、今日は私の部屋で飲もうよ」


「いいね、じゃあ実家から持たされた漬物持っていくね」


「ええな、俺も混ぜてや」


「昴の地獄耳」


「今日は女子トークだからダメ」


「俺、女子トークもいけるで」


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