青の瞳に映るのはーー

惚れた弱味

「青くんーーーっ」
俺の袖を不安そうに握る美心がいた。

「本気で、なんてやめた方がいいんじゃない?
泣くんじゃない?」


彼女、プライド高そうだし。
負けたりしたら、泣きそう。



「それでも、無理だな。

あいつを失いたくない……」

翼は、儚げに呟いた。

「………案内する。

こっち……」


西道に案内された部屋には、何故か道場。

本当、広すぎだろうこの部屋。
あり得ない。

道場の真ん中にいたのは、舞原と翼だった。

舞原は、長い髪の毛を、ポニーテールにして気合いは十分だ。

「翼、あたし翼に感謝してるよ。
だけどこれは翼には関係ない。

あたしは、負けないーーー!!」


ついに、始まる。

この戦いが、長い夜が今、始まるーーー。

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