青の瞳に映るのはーー
翼が、水をかけたのがわかった。

「カフェに来て女ナンパしてんじゃねーよ。
でもってカフェに来て水だけ頼んでんじゃねーよ‼
とっとと帰れ、このアホが!!」




しーん。


マジかーーーー。


怒る気失せたよ。

美心に手を出した奴を睨む、翼。

翼の背中を見つめて赤くなる美心。
無意識なんだろうけど………怒る気より違う何かが襲う。


"嫉妬"ーーーーーなんだって、知ってるよ。

わかってる。


「もう二度と来るかアホ‼」


今は、怒りはない。 
あるのは、不安だけ。



「ごめんなさい、翼くん。
庇ってくれてありがとう。
怖かったです………グスン」


美心ーーーー。


「大丈夫か?
美心は、泣き虫だな」

そう言い、翼が美心の頭を撫でようと手を出した。







パシッーーー!!!!





「ごめん、触らないでっ」







今、俺ーーーー。




何した?


翼の手を払い除けてしまった。

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