先輩の彼女にしてもらいました
キャンキャンキャン

可愛いらしい小型犬が2匹跳ねるように、尻尾を振りながら私の足元に絡みついてきた。

きゃー可愛い。

「チワワだー可愛い」

さっきまでの緊張感が嘘みたいに、私は顔がほころんでいく。

白いチワワと、茶色いチワワが、しゃがんだ私の手や足をペロペロなめる。

「おー、シロとクロ、ただいま」

「え?シロとクロって名前なの?」

だっさ、シロはまだいいとして、クロってこの子、茶色だよね。なんて雑なネーミング。

私は茶色いチワワのクロちゃんを抱っこして頭を撫でた。

先輩はシロちゃんを片手で抱きかかえてリビングに入っていく。

天井が高くて、広々した開放感のあるリビングもまた、白を基調とした家具が多くて、清潔感がある。

小さな中庭があり、可愛いらしい花壇には日が差しこんでいる。

雑誌に載ってるみたいにセンスのいい、お宅だと思った。






< 88 / 450 >

この作品をシェア

pagetop