響くんとは付き合いません!!
「響くんは本当の私を知らないからそんなことを言えるんだよ…!」
私の気持ち悪い顔を知れば。
靴を捨てられ、毎日水を頭からかけられていた過去を知れば。
途端に、白い目で私を見るんだ。
「じゃあ教えてよ?本当の満瑠のこと」
「やだ……。知られたくないっ!」
瞳いっぱいにたまった涙が、すうっと頬を流れては枕に落ちる。
「満瑠…?なんで泣くの?」
からかうような声が、急に優しくなった。
なんでってそんなの……響くんのことが好きだからだよ。
好きだから、響くんには知られたくないんだもん。