響くんとは付き合いません!!
だからいまのうち、
顔を見られるうちに、言いたいことはたくさん言っておこう。
「寮みたいに門限がないからって、夜遊びばっかりするのはダメだよ?」
「控えめにするわ」
「夏休みの宿題もちゃんとしなきゃだめなんだからね」
「奈央と万里とみんなでやるよ」
他にもまだまだ、話しておきたいことがあるんだ。
だけど、もうそんな時間もないみたい。
アナウンスのあとにプルルルル、という高い音が新幹線がくることを知らせる。
線路の奥に、白色の新幹線が見えてきた。
「じゃあね、響くん。また1ヶ月半後に会おうね」
「おう。元気でな」