響くんとは付き合いません!!



テニスコートに入ってすぐのところの、外灯の下から離れられない。



だって奈央ちゃんと結崎くんがいる奥のコート、暗いんだもん!

比較的明るいこの場所ですらも怖いのに!



「じゃあ満瑠はそこで見てな?」

「えっ……ちょっ…見てなって?」

「んじゃバイバーイ」



くるりと踵を返した早瀬くんは、私をひとり置いていくつもりだ。

手を繋ぐ、なんていうくらいだからとなりにいてくれると思っていたのに。



「やだぁっ、ひどい!待って!」



慌てて早瀬くんの服を掴むと、動き出した足がぴたりと止まった。



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