眩しさの中、最初で最後の恋をした。

帰宅して、今日もいつも通りにすごして夕飯を食べ終えた頃にお姉ちゃんが帰宅した。

「お姉ちゃん、お疲れ様。最近遅番なんだね?」

帰宅したお姉ちゃんに声を掛けると、お姉ちゃんは少しだけ疲れを浮かべた顔で答えた。

「8月の頭に夏季休暇取るためにちょっと今はシフトがきついのよ。でもそこは宏樹と休み合わせてるから頑張らないとね」

恋人とのお出かけ休暇が待ってるならお姉ちゃんも多少の疲労が伴っても仕事を頑張るんだな。
大人になるって色々あるのね。

「そっか。私も来週は友達の引退試合を応援に行って週末の夏祭りと花火大会に行く約束したの。あと8月に入ったら1泊2日でキャンプしようって。今年の夏は楽しみだよ」

私のいつになく弾んだ声での予定の報告にお姉ちゃんは少し驚いたようだけれど、ニッコリ笑って言ってくれた。

「そのキャンプ、なんならお姉ちゃんと宏樹も一緒に行こうか?車があると荷物も運べるし、遠い場所でも行けるよ?」

その提案に驚きつつも、自然の中に行くキャンプに心惹かれる。

「ほら、宏樹はアウトドア好きだからキャンプやるよなんて言ったら張り切って準備してくれちゃうからさ。ここは頼ると喜ぶよ!なにせ有紗が可愛くて仕方ないんだから」

お姉ちゃん、それドヤ顔で言うのもどうなの?
< 59 / 192 >

この作品をシェア

pagetop