キミに好きって言えなくて。
可愛い……。
あんまりにもナチュラルすぎて、
もはや1周まわって
こんな言葉をあんなにもスムーズにつかう人いるんだって感心しちゃう
中学生の頃、一度失恋しておいてよかったかもしれない。
だって、もしあの失恋がなかったら、私はきっと舞い上がって期待しちゃってる。
私は何事も無かったようにとりあえず、数学のテキストを出した。
「あ、そっか。
勉強しに来たの、一瞬忘れてた」
なんて隣で言う綾瀬はもう無視。
落ち着け、私。
と自分に必死に唱え続けて胸のドキドキを抑えた
そこからは、わからない問題を私が聞いて、綾瀬が説明して、自力で1問解いてみる。
という形で勉強が始まった
のはいいけど…。
「……おい、吉沢。聞いてる?」
「あ、うん、ごめん!
なんだっけ………?」
ダメだ。全然集中出来ない。