好きが伝われ


翔太以外は、みんな進学する。

でも翔太は頑なに進学はしないと言い張ってここまできた。


その理由がわからないけど。

ていうか、聞いても教えてくれないし。


でも、進学はしないらしい。


進学が全てじゃないしいいと思うけどね。



放課後、歩夏たちと分かれた後。

「紫衣に大事な話あるから、家来て。」


改まってそんなこと言われるの初めてで、緊張した。

見慣れた翔太の部屋に正座して、翔太に向き直る。


「どうしたの?」


何言われるか怖かったけど、何言われても受け止めようと思う。



「俺…シンガポールに行く」


ん?

シンガポール…


ーーー


で、今。


私は困惑してます。


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