Smile  Again  〜本当の気持ち〜
関東大会は今年は千葉県で開催。東京を除く関東6県プラス山梨県の代表が、春の選抜大会の出場をかけて戦う。例年、関東の出場枠は4〜5校だから、ベスト4に残るのが、最低目標。


国体でのウチの高校の戦いぶりを、ベンチで見ていて、3年生と俺達の力の差は、正直改めて痛感せざるを得なかった。


だからと言って、くよくよしている暇はない。3年生はもう試合に出ることは出来ない。あとは俺達がやるしかないんだ。


初戦は、いきなり地元千葉代表との戦い。完全アウェーに近い状況だったけど、ツートップを中心とした2年生は怯まない。さすがだ。


先発の白鳥さんは、いい具合に力が抜け、神奈川大会に比べて、だいぶいい。村井さんと組んで、リズムを取り戻したのかもしれない。俺としては、ちょっと複雑だけど。


打線は、キャプテンが徹底的にマークされたが、そういう後には滅法強い、人呼んで「鬼の佐藤」が敵に痛打を浴びせかけ、松本さんを敬遠したことを後悔させる。


続く日曜日の試合で、山梨代表も破った我々は準決勝進出を果たして、一旦神奈川に戻る。残りは来週末、ベスト4進出で、甲子園の切符は確定と言いたいところだけど、同じ神奈川のライバル東海高も勝ち上がっている。


こうなると地域性も加味される選抜では、必ずしも安泰ではない。目標はあくまで優勝、俺達は気を抜くことはなかった。
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