エンジェルベイベー
「あの、店長、佐々木さんが来られましたよ!」
私は大きな声で叫んだ。
店長はライトのマニュアルを片手に
焦った顔で出てきた。
「こんにちは。」
その姿を見た佐々木さんも店長に会えて嬉しそうだった。
たぶん店長って少し変わっていると思う。
店長は私の描いた絵を佐々木さんに見せて、クリスマスの準備を説明した。
私も彼らの会話を聞いているのは好きだった。
「新しいコーヒー豆が入ったから持って来たの。」
佐々木さんはフリルのテーブルクロスのコーヒー豆を指差した。
わぁー。すごくいい匂い。
佐々木さんは袋からコーヒー豆を少し出してみせた。
私コーヒーは飲めないけれど、香りはすごく好きだった。
「すごく香りがいいのよ。お客様に、時々紅茶の代わりにお菓子と一緒に出したらいいと思って。
それと私のコーヒーショップの宣伝も兼ねて。」
佐々木さんは少しいたずらっぽく笑った。
「あの、いつもありがとうございます」