ちゃんと伝えられたら
私は無邪気な笑顔を坂口さんに見せた。

「そうか、それなら良かった。」

坂口さんが私の手をそっとつなぐ。

何となく二人で歩いているのが心地いい。

「なあ、志保。」

まだまだそう呼ばれることに慣れない私は少し視線を落とす。

さしかかった公園の中をゆっくり歩く私達の歩みが止まった。

「志保は自分が言うように、確かに仕事では少々もたついていた。でも今はしっかり自分のやり方をものにして、安心していられる。それは普段の様子にも影響が出ていると思う。」

坂口さんの上司らしい言葉に、私は嬉しく感じる。

仕事の私をちゃんと評価してくれているのが分かる。

「だから寺本さんや道人にその姿が好感を与えているんだと思う。」

あれ?坂口さんは何が言いたいんだろう。

「志保は本当に俺で良いのか?」

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