ちゃんと伝えられたら
あっ、そうだ。

「私のアパートに来ませんか?二人分くらいなら何とかなると思います。」

坂口さんは思いがけない話に少し驚いているようだ。

「志保も仕事で疲れているだろう。」

坂口さんはそっと私を伺う。

「でも志保が良いというのなら、俺に準備の時間をくれ。」

「え?」

私は反射的に答えたが、私の様子を見て坂口さんは意味深に笑った。

「志保の家から明日は出勤だ。」

えっ…、それって…。

「そういう時間を持つのも大切な事だろう、今の俺達には。」












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