教育係の私が後輩から…
「猪瀬さん、やっぱり、俺、納得いきません!
このままアイツを置いて帰れませんよ!」
「うん。そうですね?
でも、取り合えず先に、
奥様をお送りしましょうか?」
「奥様、どちらまで御送りしましょう?」
「SAkURA ホテルまで
お願いしてもいいかしら?」
「畏まりました。
七本さんSAKURA ホテルへお願いします。」
「…はい。」
七本は納得いってない様だが、エンジンをかけるとゆっくり発進させた。
「久しぶりだわ…
こんな若くて素敵な男性と、
ドライブ出来るなんて?
ホント宣美さんは優しくて部下思いなのね?」
「佐伯がですか!?」
七本の驚きに、奥様は笑っていた。
「朔日餅の事、驚いたでしょ?
あなた方が持ってきて下さった物には、
手をつけなかったのに、
宣美さんの持って来たものには、
喜んで 食べていて?」