幼なじみの榛名くんは甘えたがり。
「まあ、自分が好きって自覚しないと意味ないからねー。雛乃は榛名くんのこと好きではないんだ?」
「……う、うん」
「あれ〜?いま一瞬間があったような」
「な、ないない!」
そもそも恋なんてものをしていなくて、
人を好きになった時、自分がどうなるのかわからない。
「ふーん?まあ、わたしは雛乃の味方だからさ?なんか悩んだら相談してよ。話くらいは聞いてあげれるからさ?」
「う、うん。ありがとう」
こうして、お昼休みは終わった。
午後の授業中、わたしの頭の中では、杏奈に言われたことが離れずにいた。
わたしが榛名くんを好き……?
いや、そんなまさか。
マイペースだし、デリカシーないし。
ワガママで、子どもみたいだし。
わたしのことからかったり、バカにしてきたり。