幼なじみの榛名くんは甘えたがり。



わたしのことを好きだと言ったくせに、
他の女の子に会ったりして。


わたしに言えない何かを隠して、それを教えてくれないくせに……っ。



今でもわたしの頭の中でチラつく
"チサさん"という存在。



彼女が何者で、榛名くんにとってどういう人なのかは、いまだにわからない。


だけど、わたしの胸の中ではずっと、彼女の存在が引っかかってばかり……。



榛名くんの気持ちは、ほんとにわたしに向いてるの……?


そもそも、今のわたしは自分の気持ちがどこにあるかすらを見失っていて、


そんな中で、選択を迫られて、おまけに無理やりこんなふうにキスをされて……。



完全にキャパオーバーだ……。


ギュッと瞳を閉じると、涙が頬を伝った。

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