幼なじみの榛名くんは甘えたがり。



いまガスを消したのはわたしではなくて、榛名くん。


キスをしながら、停止ボタンを押すなんて器用すぎる…!


そのまま器用な榛名くんの手は、わたしの頬に触れたり、ときどき首筋に触れたりして。


その間も唇は離してはくれない。


息苦しさと、お風呂上がりの榛名くんの石けんのいい匂いに包まれて、クラクラしてきた。


酸素不足で限界になって、榛名くんの胸を軽くトントンと叩く。


「はぁ……っ」


ようやく離してもらえて、酸素を取り込む。

わたしばっかりがこんなに必死で、
榛名くんは全く息が乱れていない。


むしろ、まだ物足りなさそうに見える。


「……もっかいしたい」

「ひぇ!?」


ようやく呼吸が落ち着いたかと思えば、
また塞がれてしまって。



「んん……っ、ぅ……」

「あーあ、抑えきかなくなりそう」


結局、榛名くんが満足するまで離してはもらえず……。

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