限りない愛~甘い彼に心揺れて~
私がやらなくても副社長が自分で出来たのではないかと思ったが、そこは敢えて言わなかった。

それにしても……何で寝てしまったのだろう。昨日の朝、目覚めたら見知らぬ部屋のベッドに寝ていて、飛び起きた。

同じベッドに副社長がいたから、さらに驚いた。「おはよう」と頬笑む彼に私は何度も謝ったあと、自分の服装を確認して、慌てて立ち上がった。その時、ベッドから落ちそうになり、副社長に心配された。

寝てしまう前に着ていたのはワンピースだったのに、黒色のスウェットの上下だったからだ。

自分で着替えた記憶はもちろんない、寝る前の最後の記憶ではワンピースを着て、ソファーに座っていた。


「ワンピースで寝かせてはシワになるだろうから、着替えさせたよ」

「それはもちろんありがたいし、よく眠れたんだけど……」

「ん? ああ、気にしなくても大丈夫だよ。下着姿しか見てないから」


下着姿しか?

下着姿を見られた?

「いやーーーー」と私は顔を両手で覆った。下着姿しかではない。そんな姿を見られるなんて、とんでもない失態だ。
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