限りない愛~甘い彼に心揺れて~
めぐみは真剣な表情で聞いてくれて、「そういう決断だったんだ」と専務の胸中を分かってくれた。

専務の子供は娘さん一人である。その娘さんは現在中学校で教師をしている。娘婿も同じく教師だ。

教師である二人には会社を継ぐ意思は全くなく、専務も継いで欲しいとは思っていなかった。孫に託すかとも考えたが、まだ二歳の孫が大人になるまで待つことは出来ず、社員の誰かに譲るかとも考えた。

そこで専務は辻岡社長に相談をした。二人は大学時代の先輩後輩で社長の方が一年先輩。

何かいい方法はないかと二人が話し合った結果が統合になった。二人はあと数年したら引退することになるので、本日副社長となった人物にその後を任せるということに意見が一致した。

副社長のことは昔から知っていたらしく、任せて安心出来る人だという。だけど、私が想像していた副社長像と全然違っていた。

想像よりも若かったのが、まず違う。

副社長の顔は今日初めて見たし、まだ挨拶しか聞いていないから私にはまだ専務以上に信頼出来る人物ではない。しかし、尊敬している専務が信頼する人なら問題はないだろう。

そう、何も問題はないはずだが、問題なのは私の今後だ。クビになった私はどうしたらいいものか。
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