限りない愛~甘い彼に心揺れて~
会社の人と言ってしまうと誰だと詮索されるし、相手を知られたら迷惑掛けてしまうから、嘘をついた。

会社の人ではないと話すと二人は肩を落とした。良いと見たのか悪いと見たのかは分からないが、信じてくれたようだ。


「で、その好きな人がどうしたの?」

「その人も私のことを好きだと言ってくれて……」

「すごい!両想いじゃない。真帆ったら、彼氏が出来たなら、早く教えてよ」

「それが……お互い好きだとは言ったけど、付き合うとかそういう話はしていなくて」


そう、私の悩みはそれだった。副社長と気持ちが同じだとお互いに確認して、キスをした。だけど、付き合おうとは言われていないし、私からも言っていない。

あのキスをした日は勤務終了後に近くの和食レストランで食事をして、タクシーで家まで送ってもらった。だけど、食事中も帰りの車内でも仕事の話や子供の頃の話しかしなく、私たちの今後の話が全然なかった。

その日の話は楽しかったので、その時は話がなかったことを気にしなかったが、日が1日1日と過ぎていくうちにあれ?と思うようになった。
< 95 / 202 >

この作品をシェア

pagetop