限りない愛~甘い彼に心揺れて~
私は持っていた箸を置いて、二人に頭を軽く下げた。


「めぐみ、心配かけてごめんね。緒方さんも心配してくれてありがとうございます。具合は悪くなく、元気でご覧の通り、食欲旺盛です。ただちょっと悩んでいることがあって、ときどきそのことを考えてしまっていたので、多分その時にボーッとしているように見えたんじゃないかな」

「何に悩んでいるのよ? 話せるなら話して、何でも聞くよ」


めぐみは私の腕を掴んで、ぐいっと顔を近付けてきた。仕事のことで悩んでいるのなら、ためらうことなく話せるけど、そうじゃない。

そう簡単に話せることではなく、そう簡単に話していい人ではない。

でも、誰だと固有名詞を言わないで、話せば話せるかな……。

二人の心配する顔を避けるようにして、ビールを飲んでから、口をゆっくりと開く。


「実は今好きな人がいて……」

「えっ?」

「ええっ! いつの間に? 誰なの? 会社の人?」


二人の驚きの声に話は遮られた。私は苦笑して、答える。


「ううん、会社の人ではないんだけど」
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