蜜月は始まらない
公園を出てから15分ほど経った頃、とりあえずの目的地に到着する。
車を降りた華乃は、目に見えて戸惑っているようだった。
「ここが、“寄り道”の場所?」
「うん」
やって来たのは、俺がよく利用している外資系ファッションブランドの路面店だ。
問いかけに答えつつも、俺はさりげなく彼女の腰に手を添えて店の入り口に進むよううながす。
華乃とふたり店内に足を踏み入れると、中にいたスタッフたちに「いらっしゃいませ」と出迎えられた。
「柊さま、お待ちしておりました」
そう声をかけてきたのは顔見知りの女性スタッフだ。
彼女が笑顔で言ったそのセリフにますます華乃が困惑した表情で、斜め後ろの俺を振り仰いだ。
そんな華乃の様子はおかまいなしで、俺はスタッフの彼女に向けて口を開く。
「こんにちは。それじゃあ、あとは頼みます」
「かしこまりました。では花倉さま、こちらへどうぞ」
「え? え?」
なぜか自分の名前を知られていたことにもおおいに驚いたらしく、目を丸くした華乃。
展開についていけず俺と女性スタッフの顔を見比べながら、それでも有無を言わさないスタッフの笑顔に流されるようにそのまま連行されていく。
俺も俺で、別のスタッフに案内され店の奥へと足を進めた。
車を降りた華乃は、目に見えて戸惑っているようだった。
「ここが、“寄り道”の場所?」
「うん」
やって来たのは、俺がよく利用している外資系ファッションブランドの路面店だ。
問いかけに答えつつも、俺はさりげなく彼女の腰に手を添えて店の入り口に進むよううながす。
華乃とふたり店内に足を踏み入れると、中にいたスタッフたちに「いらっしゃいませ」と出迎えられた。
「柊さま、お待ちしておりました」
そう声をかけてきたのは顔見知りの女性スタッフだ。
彼女が笑顔で言ったそのセリフにますます華乃が困惑した表情で、斜め後ろの俺を振り仰いだ。
そんな華乃の様子はおかまいなしで、俺はスタッフの彼女に向けて口を開く。
「こんにちは。それじゃあ、あとは頼みます」
「かしこまりました。では花倉さま、こちらへどうぞ」
「え? え?」
なぜか自分の名前を知られていたことにもおおいに驚いたらしく、目を丸くした華乃。
展開についていけず俺と女性スタッフの顔を見比べながら、それでも有無を言わさないスタッフの笑顔に流されるようにそのまま連行されていく。
俺も俺で、別のスタッフに案内され店の奥へと足を進めた。