御曹司は眠り姫に愛を囁く
最近の陸翔さんは出社せずに、そのまま現場に行き、直帰してしまうコトが多く、社内で顔を合わすコトはほとんどなかった。

今年の暑さは異常気象で、昨日のニュースでは岐阜県で四〇度越え、今年国内の最高気温だと報じられた。


「暑いわね・・・」

一週間過ぎれば、待望の盆休み。
交際1ヵ月でようやく陸翔さんとの初デートにこぎ着けた。

「これ…合コンの会費」

私は六本木で、明日香と待ち合わせして、女同士二人で、イタリアンレストランに入った。

「あんたの会費、立て替えていたの・・・すっかり忘れた・・・」

「途中で抜け出して…ゴメンね」

「いいのよ、いいのよ。それよりもあんた・・・彼氏とは仲良くしてるの?」

「あ・・・うん」

明日香には私と陸翔さんの交際を報告した。

「同じ会社の上司だっけ?」

「会社に入ったのは私が先だけど…彼の方が六歳年上」

「ふうん・・・
合コン抜けて、一緒に居た人だよね・・・」
明日香は私達三人が店から出て行くのを、目撃していた。


「うん」

「その陸翔さんと居た人。何処かで見たコトあると思って…ずっと思い出していたの・・・」

「え、あ・・・」


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