遠距離の彼 と 近距離の同期
「今すぐ、とは言わない。
もし、お前1人で別れ話ができないなら、
俺も一緒に頭を下げる。
結の事は、一生、俺が全力で守るから。
心配しないで、俺について来て欲しい。」


天の目が、今まで見た事がないくらい真剣で…

真っ直ぐ私を見つめるから…

だから、私も目を逸らせなくて…

困った。


「天の気持ちは分かった。

だけど、私の気持ちは、分からないの。

だから………

もう少し、考えさせて?」


「ああ、もちろん。」


私たちは、グラスのお酒を飲み干すと、店を後にした。

天は、私の手を握って駅まで帰る。

お酒のせいかな?
私も取り立てて振りほどくこともせず、手を引かれて、駅まで歩いた。
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