遠距離の彼 と 近距離の同期
2人の未来へ
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2人の未来へ

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翌朝、9時。

私たちは、品川駅にいた。

『今から新幹線に乗るね。
10時半過ぎに、浜松に着くからお迎えよろしく
お願いします。』

『ぺこり』

私は母にメッセージを送った。
パンダのスタンプと共に。


このスタンプから始まったんだった…

一瞬、私の胸を海翔以外の男の影がよぎる。


私はそれを心の片隅へ追いやって、海翔と新幹線に乗る。

実家のある浜松までは、新幹線で1時間半。


隣に座った海翔は、私の手を握った。

その手を解きたくなる私がいる。

この手じゃないと思う私がいる。

私は、必死で感情を押し殺して、寝たふりをした。
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