遠距離の彼 と 近距離の同期
18時半。

みんながバタバタと片付けを始めた。

19時の開始時刻に間に合わせるため。

15分後、みんなで連れ立って会社を出る。

すると、天がまた手を繋いできた。

「ダメ。歓迎会も仕事のうち。
仕事中は、そういうの、禁止。」

私がそう言って、手を離すと、

「ケチ」

とまた言われた。

「そんな大きな図体して、子供みたいな事
言わないの!」

と私が言うと、

「そんな小さな図体して、大人みたいな事、
言わないの!」

と言い返された。

「はぁ!? 」

私が怒ろうとすると、

「くくくっ」

と笑う春山さんに通りすがりに頭をポンポンと撫でられた。

「向こうでいくらでも夫婦漫才させてやるから、
もう行くぞ。」

「だから、漫才なんかしてませんってば!」

と抗議する私の肩を天が突然、抱き寄せた。
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