政略結婚!?箱入り令嬢は俺様社長に愛でられています
でも、一緒に乗り込んだ人たちは携帯やカメラを手に浮かれた顔をしている。
ぐるぐる考え込んでいると、ふいに周囲がざわついた。
「ほら、真珠」
急に肩を叩かれて、私は指し示された方向を見る。
「あ……!」
陰りはじめた空の下、海にぽっかりと浮かぶ島があった。その隅に、緑色の巨大な像が建っている。
「Statue of Liberty!」
彼が発音した『リバティー』という単語が耳の奥で反響する。
リバティー……。自由……!
「自由の女神!」
大勢の観光客たちが、待ってましたとばかりに手にしていたカメラを掲げて写真を撮っている。