神様には成れない。
彼は見て分かるくらいに細身だったが、服の上から触れてみて改めて分かる腕の細さ。
それでも感じる自分とは違う身の付き方、骨格の違いに勝手にドキリとしてしまう。
「っ~~」
途端に恥ずかしさを感じ、思わず謝り手を離してしまいそうになるけれど、離したくない気持ちが勝って逆にグッと力を込めた。
「まっ、待って瀬戸さん痛い痛い!力入れ過ぎ」
「あ!?ご、ごめん!つい」
自分が思っている以上に力を入れ過ぎてしまったのか、声を上げられた事で慌てて手を緩める。
視線を上に上げて目が合うと目は細められた。ほっと胸を撫で下ろして気づく。
その表情を見て今度は胸がざわつくのだ。
「??」
自分の感情の変化についていけず、何も言わないまま首を傾げてしまう。
「どうかした?帰らないの?」
そんな私の行動に巻き込まれた彼は更に困っている事だろう。
同じように首を傾げながら、「ん~~?」と唸り私の行動の意味について考え始めていた。
そうして「あ!」と声を上げて思い当たった答えを渡すのだ。
「分かった。まだ帰りたくないんだ。俺と一緒に居たいとか。なんて」
「――……うん。そう、そうだよ。まだ淵くんと一緒に居たいの、何で分かるの?」
「……っえ?えぇっと?冗談、だったんだけど……?」