神様には成れない。
「あ~~……まあね、でも万人に好かれる人間なんていないんだから、嫌がる人の事はあんまり気にしても仕方ないと思うよ。現に来宮さんなんかは瀬戸さんの事好きみたいだし」
何となく照れくさくなり「うん」とだけ返す。
好かれる、嫌われると考えた事もなかったけれど、ならば好きだと言ってくれる人を大事にするのは間違いではないだろう。
「それにしても、来宮さんいっそ清々しい程の嫌がりだったからちょっと新鮮だった」
「あっ、気を悪くしたらごめんね。京ちゃん男の子苦手で誰にでもああだし悪意ないから。誤解されやすいんだけど」
「ああ、大丈夫大丈夫。何だかんだ佐伯も楽しかったみたいだし、来宮さんの言葉が相当嬉しかったのかもう合コン止めるとまで言いだしてたし」
それでもまた開くんだろうけど。と呆れたようにぼそりと言っていたが、悪いようには捉えられていないようで安心した。
そこで漸く私は缶を開け、口を付けた。
気づかなかったけれど喉が渇いていたらしく、潤ったのを感じる。
「俺も面白いなって思ったくらいで逆に一緒に居やすいくらいだったし」
サラッと良い評価を落とす彼に聞かずにはいられない。
「……淵くんは京ちゃんみたいな子が好き?」
珍しい様な、不思議な様なそんな感覚で、単純なる疑問だった。
彼はタイプの話をすればどんな子が好きなのかと。
「ははっ。瀬戸さんもそう言う話するんだ。やっぱり女の子なんだねぇ」
乾いた笑いを上げて嘲るように言う。
知ろうとするのはいけない事だったのだろうか。それこそ嫌がられる事だったのではないだろうか。