24時間の独占欲~次期社長が離してくれません~
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「立花さんって、何歳なの?」
「32だよ。着物を着てるともう少し上に見られるけど」
ひとしきり愛し合った後、立花が持ってきたタオルケットに包まって過ごす。
伊鈴を抱きしめるように両脚で囲い、ソファに腰かけるふたりは、目が合えばキスを交わした。
未だにドキドキ音を立て続ける鼓動と、想いを伝え合えた安心感で、伊鈴は幸せにまどろんでいる。
「休みはいつですか?」
「基本的に週末だけど、あまり決まってないかな。伊鈴は暦通り?」
「うん」
伊鈴の黒髪を指先で梳いて遊ぶ立花は、愛しさの満ちたまなざしで彼女を見つめた。
「今度、またワガママ言ってもいい?」
「いいよ。俺を困らせてごらん」
どうしようもなく惹かれあい、身体を重ねた後も、素肌を触れ合わせて語り合う。
そして、彼は伊鈴を際限なく甘やかし、隙を突いてはいたずらをして困らせ、妖艶に微笑んだ。
「立花さん」
「ん? なに?」
「キス、しませんか?」
「……しようか」
ふたりの恋は、これから始まる。
―fin―