略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~

「好きになってくれた? 俺のこと」

「⁉」


 驚きと同時に大きく心臓が飛び跳ねて、匠海から仰け反るように身体を離す。

 みるみるうちに顔が真っ赤に燃え上がり、匠海を見つめる視界が滲んだ。


「え、図星? まじで?」

「わっ、わかりません……っ!」


 熱い顔をうつ向かせ、匠海に背を向ける。

 自分の気持ちがわからない。

 誰かを【好き】だという感情を体験したことがない。

 匠海がひたすら想いを伝えてくれて、大人の男と女を教えてくれるから、それに戸惑っているだけなのか。


「美郷」


 後ろからそっと抱きしめられて、身体は大いに強張る。

 耳元に熱い吐息がかけられたかと思ったら、あらわにした首筋に匠海の口唇が舞い降りてきた。


「……んっ」


 くすぐったさを通り越して、思わず火照った吐息が漏れる。

 吸い付く熱い口唇の感触に、ぞくぞくとした甘い疼きが背筋へと駆け抜けた。
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