略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~

 結ばれてしまった。

 心だけでなく、身体も。

 まさか匠海とこんなことになるとは、数週間前の自分には想像もできなかった。


「ん……匠海さ……」

「美郷」


 繰り返されるキスは深くなる。

 一度女の快感を知った身体は、それだけで匠海を求めて熱くなる。

 さすがに、開花したばかりの身体に匠海は無理強いをしなかった。

 キスだけで欲を抑えたらしく、額を合わせて熱い吐息を吐いた。


「好きだよ、誰よりも美郷のこと」


 雰囲気に流されている言葉ではないことはわかった。

 匠海の全部を感じて、五感でその想いを受け止めたから。


「シャワー、浴びておいで。上がったら、チーズスフレと姉貴が持ってきてくれたキッシュ、一緒に食べよう」


 こくりと頷くと、匠海はとろけるような笑みで、もう一度だけキスをくれた。


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