剣心一如!~「教えてやろうか?恋の仕方」─香取くんの恋愛指南は辛く厳しく、超絶甘い!?

「再来週、県大会だから応援に来て」

「えっ!?
 あの…こないだのは?」

「地区大会。地区大会勝ったから次は県大会」


 試合中の香取くんはカッコいい。他の誰よりも輝いて私の胸を熱くし、感動して涙が出るくらい堪らなくカッコいい。

 でも…

(またあのヒヤヒヤドキドキを味わわなきゃいけないの!?)


「県大会、4位までに入ったら次は地方大会。それも勝ったら全国大会」

「えぇっ!?」

「それを年に3回。

 星宮、勿論毎回俺の応援来るよね?」

「え…えぇと…」

「星宮がいると全力で臨めるから」

「う…うん…」


(香取くんと付き合ってると…多分ドキドキで寿命縮む…)


「そんなわけで、県大会に向けて早速充電させて」

 香取くんは悩ましげな声で言うと、ぎゅっと肩を引き寄せた。


「あ…」

「…星宮、もう一回…いい?」


 私の応えも待たず唇を重ねる。
 煩く鼓動する心臓。

 そう言えば初めてのキスの時、『早く慣れて』なんて言われたけれど、やっぱり何度経験してもドキドキしてしまうんだ。
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